ゴシガル&ファーストクラス好き女子なら必読。『わたしの神様』元女子アナ小島慶子が書く、男性社会と女子アナと母と娘の息苦しい話
ゴシップガールのセリーナ&ブレアや、ファーストクラスのエリカさま&菜々緒が陥れ合う、げっすい女子ドラマ好きの皆様、こんにちは。そんな貴方のための小説が出ましたよ。
視聴率低迷中のニュース番組「ウィークエンド6」の起死回生をはかるため、 テレビ太陽きっての敏腕プロデューサー藤村は"女子アナ"キャスターのてこ入れに 動いた。産休に入る佐野アリサの後任に起用したのは、全方位の好感度で 不動の人気を誇るミスキャンパス出身の仁和まなみ。
アイドルアナからニュースキャスターへと鮮やかな転身をとげたい彼女は、 権力欲や保身に走る男たちや、敵意むき出しの女たちに晒されやがて スキャンダルの渦に引き摺り込まれる。描かれることのなかった"女子アナ"たちの 強烈な嫉妬と執着と野心に、ページをめくる手が止まらない。
一気読み必至の極上エンタメ小説。
だそうです。
この本の中には働く女達に対して、以下3つの対立構造があります。
- 男社会 VS 働く女である自分
- 呪縛する母 VS 母を受け入れられないのに認められたい自分
- 嫉妬する女 VS 嫉妬される女である自分
それぞれが自分の野心を満たすためには、男も女も母も敵だらけ。どこにも味方はいないのです。 「男は敷居を跨げば七人の敵あり」と言いますが、女だって敵だらけの昨今。 じゃあ、『わたしの神様』って誰なのよ。 ......というあたりは、読み終わった今もまだもやもやしていて、澱のようなものが心の奥にどろりと残っています。
生まれたばかりの無垢な娘に自分のどす黒い野望をぬりたくる母親の話には一番共感し、ぞっとしました。
いまcakesで7話分、小説全体の15%ほどが公開されています。
7話あっという間に読み通せてしまうようなら、さくっとkindle版買って一気読み推奨します。
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小島慶子さんは誰もが認めるような美人か否かで判断される世界で生きてきたんですね。 そういう世界を作ってるのは男で、それを助長させてるのは女なんですね。 (と、この小説からは読めた) 個人としてはせめてせめて、それを助長させない側でいたい。