リアル中二時代に書かれた小説「我が名は魔性」が、四半世紀をうっかり超えて今Kindleに。


わたしの中の中2が地団駄踏んで悔しがってて、発売日に読み切ったくせにレビューできなかった。中2が落ち着いてくれたので改めて。

「我が名は魔性」とは、小鳥ピヨピヨのいちるさんが、中二の頃に夜な夜なワープロに書いていたという小説です。

中2(14歳)のとき書いた小説『我が名は魔性』を公開します:小鳥ピヨピヨ

わたしがなぜこの本を読んで悔しがってたかっていうと、端的にいうとうまいから。話の展開、構成がしっかりしてる。普通に続きが気になって、読ませてくれるのである。何よりも、数百ページの分量をきちんと完結している(ここ、みんな地団駄するところね)。ヒトラーの時代に作られた人造人間がイエス・キリストを殺しに古代にタイムワープとかいう、トンデモ設定ながら神話考証も人物名も気を使ってちゃんと考えられてる。脳内出血ファンタジーがデタラメになりすぎないバランス。ああ、いちる少年のこだわりが見える。当時のわたしはここまでこんなにこだわってなかった。意味ありげな短歌や散文やポエムばっかり書いてたけれど、今思えば意味は特に無かったよ。。。

一方、視点を一文一文に向けてみると、ああもう「ごめんなさい、私が悪かった!許して!!」と、なぜか自分が謝りたくなるほどの中2妄想爆発してます。やっちまった感たっぷりです。ここを!ここを、楽しんで欲しい。二ページ目くらいから容赦なく来ますので、コーヒーとか飲みながらの読書はやめた方がいいと思います。どうせなら牛乳がいいと思います。

どっぷり中二を経験してきてまだくすぶってるおばちゃんの気持ちで読んだり、そのまんま中二の気持ちで読んだりすることで、一冊で二度楽しめました。

iPhone より

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